ペンタックスレンズ研究会

ペンタックスレンズ他光学特性データを示します。

(1)旭光学工業社製SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]の特許データについて

旭光学工業社製SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]の特許データについて


今回自分で所有しているレンズで一番の高額レンズであり、受注生産であったレンズのSMC PENTAX A★1:2.8/400ED[IF]の推定設計値を示します。このレンズの特許は特開昭58-082217=特公昭61-032651=特許1366615(1981年出願)の旭光学工業の佐藤重忠氏設計の実施例5と推定される。これはカタログに記載のレンズ構成図と一番類似している構成図ということからこのレンズの類似設計値と考えている。以下そのデータを順に示します。

SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]のレンズ構成図

本望遠レンズはIF式であるが特許にその記載が見られないので、∞時のデータだけを示す。レンズ構成は、第1レンズが大口径であるので両凸レンズのいわゆるBK7相当の光学ガラスが来ている。第2レンズも凸レンズの特殊低分散(ED)ガラス、第3レンズが凹レンズとなり、第4レンズは再びED凸レンズとなっている。この4群が天体望遠鏡で言う対物レンズ群を構成している。第5レンズからは筒長を短くして焦点距離を長くしつつ補正を担う後群レンズ群となる。第5レンズから-++-となっている。8群8枚構成となっている。実際には絞りのあとにフィルタボックスがあり、フィルタを取り付けると焦点移動があるため、∞位置を調整する機構が備わっているレンズである。そのため、無限大マークの位置よりピントリングが回るようになっていて、ストップ位置を変更することができるのである。構成図はそれを示すために、フィルタ装着時と非装着時をGIFにしてみた。

SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]のレンズ構成図(フィルタ装着時)

SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]のレンズ構成図(フィルタ装着時)

ここではフィルタ装着時の構成図を示しておく。なお、フィルタボックスには49mmサイズのフィルタが1枚装着可能である。

SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]の収差図(フィルタ装着時有無)

 

SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]の収差図(フィルタ装着時有無)(横)

SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]の収差図(フィルタ装着時有無)(横)

SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]の非点収差図(フィルタ装着時有無)

SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]の非点収差図(フィルタ装着時有無)

SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]のLateral Color(フィルタ装着時有無)

SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]のLateral Color(フィルタ装着時有無)

SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]の2nd. Spectra(フィルタ装着時有無)

SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]の2nd. Spectra(フィルタ装着時有無)

フィルタ装着の有無で収差が変化するのがわかる。

SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]のSpotdiagram(フィルタ装着時有無)

SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]のSpotdiagram(フィルタ装着時有無)

SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]のλ Spotdiagram(フィルタ装着時有無)

SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]のλ Spotdiagram(フィルタ装着時有無)

SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]の幾何光学的MTF(フィルタ装着時有無)低解像

SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]の幾何光学的MTF(フィルタ装着時有無)低解像

SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]の幾何光学的MTF(フィルタ装着時有無)高解像

SMC PENTAX A*1:2.8/400ED[IF]の幾何光学的MTF(フィルタ装着時有無)高解像

このレンズではフィルタ付けて撮影したほうが良いと考えられる。

#smcpentax400mmf2.8
#A*lens