SMC PENTAX FA 31mmF1.8Limitedの特許データについて
ペンタックス伝統の既成の焦点距離に拘らない焦点距離のレンズの1つであり、 AFレンズでありながら質感にも重きをおいた設計で知られるLimitedシリーズ第3段のレンズである。当初の3本のLimitedシリーズでは、特許が唯一特定できているレ ンズがこのレンズである。43mmと77mmは恐らく特許はないのではないだろうか。
本レンズの設計特許は、旭光学工業の村田将之氏と伊藤孝之氏の特開2002-40325(2000年出願) 実施例2であると推定される。第1レンズは正の凸レンズ、第2レンズは負のメニスカス凹レンズ、第3レンズは負のメニスカス凹レンズからなり、ここまで前群を構成している。合成焦点距離は-32.9mmである。第4レンズ以降がマスタレンズとなり、第4レンズが正の凸レンズ、第5レンズが負の凹レンズと第6レンズが正の凸レンズからなる第5群を形成する2枚貼り合わせレンズとなっている。絞りを介して、次が第6群を形成する第7レンズの負のレンズと第8レンズの像面側を非球面とする正の凸レンズを貼り合わせレンズとなっている。最終が第9レンズの正のメニスカス凸レンズとなり、後群は4群6枚構成のマスタレンズとなっていて、合成焦点距離は+31.93mmであるレトロフォーカス型広角レンズである。この8枚目の非球面レンズはHOYAのM-LAF81ガラスを 使用しているので、プレス非球面加工であると推定される。
本レンズのデータは以前私のホームページに載せていましたが、加筆修正しました。