smc PENTAX-DA FISH-EYE10-17mmF3.5-4.5ED[IF]の特許データについて
本レンズは(121)で紹介したフィルム時代の旭光学のユニークな魚眼ズームをAPS-Cサイズデジタルカメラ用に改良したレンズとなっている。ペンタックスの場合、ミラーレスではなくミラーのあるAPS-Cサイズの一眼レフであるためよりバックフォーカスを稼ぐ必要があり、フィルムカメラより焦点距離を短くしたものとなり、新設計となっている。このため、レンズ枚数も増えている。本レンズの特許は、ペンタックス株式会社(当時)の伊藤孝之氏とオリジナルの設計者でもある平川 純氏の特開2007-94371(出願2005年優先日)の実施例9が相当するものと推定される。(本記事は修正版です。)
本レンズは、前群と後群からなるいわゆる2群ズーム系になっていて、焦点距離が長くなると前群と後群の間隔が長くなるように移動する。第1レンズは負のパワーを持つメニスカス凹レンズ、第2レンズは負のパワーを持つメニスカス凹レンズ、第3レンズは負のパワーを持つ両凹レンズ、第4レンズは正のパワーを持つる両凸レンズと第5レンズは負のパワーを持つメニスカス凹レンズを貼り合わせて第4群を形成している。ここまでは前群となる。第6レンズの正のパワーを持つメニスカス凸レンズ、絞りを介して、第7レンズは異常低分散ガラスであるいわゆるEDガラスを使用した正のパワーを持つ両凸レンズと第8レンズの負のパワーを持つメニスカス凹レンズが貼り合わされて第6群を形成し、第9レンズは負のパワーを持つメニスカス凹レンズ、第10レンズは正のパワーを持つ両凸レンズから構成される8群10枚構成のズームレンズとなっている。
パワーを改めて示すと、---(+-)+|(+-)-+となっている。