SMC PENTAX 645 A 200mm F4の特許データについて
本レンズはペンタックス645初代の645Aシリーズレンズのラインナップの内の中望遠レンズの1本で、前回128と同じで設計は旭光学工業(当時)の河村憲明氏の特開昭58-196516(出願1982年)の実施例2と推定される。本特許は中判用の高性能望遠レンズの設計として出願されたものである。本レンズは特許冒頭に、エルノスタータイプという記載がある4群4枚構成の望遠レンズとなっている。(実は実施例2で紹介しているが実施例1の可能性も捨てきれていないことを予め記しておく)
第1レンズはメニスカス凸レンズ、第2レンズはメニスカス凸レンズ、第3レンズはメニスカス凹レンズからなり、絞りを介して第4レンズはメニスカス凸レンズから構成される4群4枚構成の望遠レンズである。ガラス種は4種が使われている。パワー配置は++-|+となっている。望遠比はフランジバック長が長いため0.94と大きくなってしまうのは仕方ない。
幾何光学的MTFはほとんどのメーカーのカタログ掲載データはミリ当たり10本(10LPM)とミリ当たり30本(30LPM)のデータが記載されている。当ブログでは、ソフトウエアの関係で10LPMと30LPMのデータを同時に掲載できないために、分けて載せている。また、本来であれば、フィルムサイズあるいは撮像素子サイズに合わせた的な本数があり、それに合わせたデータを記載すべきところであるが、近年はマウントアダプターで大判レンズもAPS-Cサイズあるいはフルサイズで撮影していることも多く、比較もできることから一様にこの2つの幾何光学的MTFのデータを記載している。なお、注釈を記載していなかったが、基本的にピント位置は20LPMで最大値を示す∞時のデータを記載するようにしている。