EBC X FUJINON WDM 24mmF2.8の特許データについて
本レンズは富士写真フィルムが35mmフィルム用一眼レフシリーズ最後となるAXマウント時代の広角レンズの1本である。設計は富士写真光機の阪井 豊氏の特公昭54-10447=特許976527号(1974年出願)=US3958865の実施例1と推定される8群9枚構成のレトロフォーカスタイプの超広角レンズである。
AXマウントに変更になったもので、それほど売れなかったカメラシステムという印象しかないため、私も一度も使ったことも見たこともないレンズです。
このレンズ構成は、第1レンズがメニスカス凸レンズ、第2レンズがメニスカス凹レンズ、第3レンズがメニスカス凹レンズ、第4レンズが向きを反転させたメニスカス凸レンズ、第5レンズが平凸レンズからなり、ここまでで前群を構成し、絞りを介して、第6レンズの両凹レンズと第7レンズのメニスカス凸レンズが貼り合わせて第6群をなし、第8レンズは反転させたメニスカス凸レンズ、第9レンズは両凸レンズからなる8群9枚構成のレトロフォーカスタイプの広角レンズとなっている。パワー配置を改めてえ記すと、+ーー++|(ー+)++となっている。貼り合わせレンズを1枚とした場合は、+ーー++|(ー)++となっている。本レンズは第1レンズから第3レンズが前群(合成焦点距離-20.2mm)で、第4レンズがから第9レンズがいわゆるマスターレンズ(合成焦点距離20.3mm)となっている。