Dallmeyer Setac 1:1.5 f=5cmの特許について
かつて英国はChance社という光学ガラス製造メーカーやRoss社という老舗のカメラメーカーが存在していた光学技術が発展していた国であった。21世紀では天体望遠鏡の反射鏡を製造するメーカーが残っているくらいである。当時John Henry Dallmeyer氏が創業したレンズメーカーであるJ. H. Dallmeyerというのがある。この会社とB.Langtonとの共同出願である英国特許GB553844(1942年出願)から4群7枚構成の視野角およそ50度のF1.5の明るい光学系のレンズを1本紹介する。この特許のレンズは調べるとどうもSeptac 1:1.5 f=5cmというレンズの特許のようである。早速レンズ構成図を示す。
いわゆるガウス型のレンズ構成で、+(++-)|(-+)+のパワー配置である。なお、本ブログでは凸レンズは+、絞りを|、凹レンズを-で表し、()は貼り合わせの構成を示す。もう少し詳しく書くと第1群がメニスカス凸レンズの+パワー、第2群が(++-)構成の3枚貼り合せで全体がーパワーが配置され、絞りを介して、第3群が(-+)構成からなる2枚貼り合わせの-負のパワーレンズ、第4群が両凸レンズ+パワーからなっている。
オールドレンズなので、まず最初に本数の少ないMTFを最初に示しておく。