W-NIKKOR 1:1.8 f=3.5cmの特許について
このレンズはライカマウント用として日本光学工業(当時)1957年発売された変形ガウスタイプの5群7枚構成の光学レンズである。このレンズの特許は日本光学工業の東 秀夫氏の特公昭37-13039(1956年出願1962年公告,日本特許登録第305408号)=US2896506の実施例であると推定される。実はこの特許のデータには誤りがあることが計算してわかった。この特許の表の数値のままにデータ入力すると下のような構成図ができる。第6レンズの正負の向きがーに特許はなっているが、特許の図と違うのです。そこで、一応実物の構成図が記載されている写真工業を見たら+であって、間違っていて両凸レンズになっているのである。特許の図面で直ぐに気づくべきでした。
正しいレンズ構成は以下である。
MTFは幾何光学的MTFか波動光学的MTFが通常メーカのカタログ等には記載されている。本サイトで使用しているソフトウエアでは幾何光学的MTFしか計算できない。また、各メーカは10本/mmか30本/mmを記載しているが、本サイトのソフトウエアでは、本数が多い方を指定すると1:2:4の比率の本数を計算するようになっている。これはカールツアイスのMTF測定器の測定設定本数がこの1:2:4の比率になっていることが背景にあることがわかった。つまり、40本/mmと入れるとこれを4にするので、次の2の部分は20本/mmとなり、1の部分は10本/mmになるわけである。メーカと同じ30本/mmと同じにすると、7.5・15・30本/mmを計算します。同じ30本/mmを記載すると、次のようになる。この本数は撮影するカメラの撮像素子・フィルムサイズに合わせて評価本数を変更することが、通常はレンズの性能を評価する際には適切であることを理解してください。