Angenieux Type R1 35mmF2.5の特許データについて
一眼レフ用のレトロフォーカス型広角レンズの基本特許と言われているのが、レンズ設計者であるPierre Agenieux(1907年7月14日ー1998年6月26日)が起こしたフランスのシネレンズ中心に製造販売しているアンジェニュー社の特許であるGB673358(出願1950年)実施例1を示しておく。レトロフォーカス広角レンズは、別名逆ガリレオ型光学系と言われていて、ガリレオ・ガリレイ型望遠鏡を対物レンズ側から覗くと視野が小さく広い範囲が見えるの試したことがあれば、実感できる光学系です。
本レンズは、負のパワーを持つメニスカス凹レンズが1枚だけで、後ろの光学系はマスタレンズという組み合わせのタイプである。のちに紹介しますが、フォクトレンダー社のレトロフォーカス型広角レンズの特許が2年後に出願された中には、この負のレンズのあとに、マスターレンズとしてトリプレットの物とテッサーの物が出ていて、数値が出ていないが、アンジェニューの特許の構成に類似のタイプの物もでているのです。
本特許であるUS2649022のUS特許庁の先行技術調査の中にある先行技術の特許にはイギリス特許GB225398(1923年出願)Robin Hill氏の全周魚眼レンズの特許があることがわかりました。