Canon Serenar 50mm F1.8 Iの特許について
本レンズはキヤノンカメラ(株)がライカLマウントカメラを出していた時代の標準レンズの内の1本で、1951年(昭和26年)11月に発売されたレンズである。本レンズの特許は同社の当時の光学設計を多く担当してきた伊藤 宏氏の特許出願公告昭28-6685(出願1950年)である「ガウス型対物鏡玉の改良」と推定される。
本レンズは第1レンズがメニスカス凸レンズ、第2レンズが両凸レンズと第3レンズが両凹レンズからなる貼り合わせレンズとなる負のパワーを有する第2群を形成している。絞りを介して、第4レンズの両凹レンズと第5レンズの両凸レンズからなる貼り合わせレンズとなる正のパワーを有する第3群を形成し、第6レンズは両凸レンズからなる4群6枚構成のレンズとなっている。再度パワー配置を書くと、+(+-)|(-+)+となっている。貼り合わせ部分を1枚のレンズとすると、+(-)|(+)+となっている。