ペンタックスレンズ研究会

ペンタックスレンズ他光学特性データを示します。

(31)Super-TAKUMAR/6X7 1:4.5/75の特許データについて

Super-TAKUMAR/6X7 1:4.5/75の特許データについて


前回までにAngeniuexとVoigtländerの草創期のレトロフォーカスレンズの特許をご紹介しました。理由は今回紹介するレトロフォーカス型広角レンズの旭光学工業の最初の特許はこのPENTAX6X7用レンズの特許である特公昭45-1588(出願1966年)の風巻友一氏設計のものである。この特許のレンズは、Super-TAKUMAR/6X7 1:4.5/75の設計と考えられる。このレンズは超ロングセラーで、ガラス種の環境対応等を経て微修正を重ねてSMC PENTAX 67 1:4.5/75まで継承されました。レンズ構成は4群5枚となっていて、マスタレンズ部分はテッサー型レトロフォーカスレンズとなる。このため、風巻氏のこの特許には引用文献としてUS2746351が記載されている。この特許が前回紹介したVoigtländerのテッサータイプのレトロフォーカスを改良しているものであるからだ。ご存知のようにペンタックス6x7カメラはフランジバック長が84.95mmと長く、レンズ設計者泣かせと言われていたからで、当時の設計技術を投入したレンズ群なのである。構成図を見るとわかるが、第3レンズが非常に長い光路長の凹レンズを使用しているのが特徴となっている。

 

Super-TAKUMAR/6X7 1:4.5/75のレンズ構成図

Super-TAKUMAR/6X7 1:4.5/75のレンズ構成図

バックフォーカス長は79.979mmとなっている。

 

Super-TAKUMAR/6X7 1:4.5/75の収差図(横)

 

Super-TAKUMAR/6X7 1:4.5/75の収差図(横)

Super-TAKUMAR/6X7 1:4.5/75の非点収差図

Super-TAKUMAR/6X7 1:4.5/75のLateral Color(倍率色収差

Super-TAKUMAR/6X7 1:4.5/75の2nd.Spectra

 

Super-TAKUMAR/6X7 1:4.5/75のスポットダイヤグラム

Super-TAKUMAR/6X7 1:4.5/75のスポットダイヤグラム

Super-TAKUMAR/6X7 1:4.5/75のスポットダイヤグラム

Super-TAKUMAR/6X7 1:4.5/75のスポットダイヤグラム

Super-TAKUMAR/6X7 1:4.5/75の幾何光学的MTF(7.5/15/30LPM)

Super-TAKUMAR/6X7 1:4.5/75のMTF

Super-TAKUMAR/6X7 1:4.5/75の幾何光学的MTF(10/20/40LPM)

Nakano Sunplaza 2022

作例1 Nakano Sunplaza 2022

ASAHI PENTAX6X7Mup, Super-Multi-Coated TAKUMAR/6X7 1:4.5/75, Rollei RETRO80S film, PMK(1+2+100) develper 20℃13min..

作例2 吾妻橋より望む

作例2 吾妻橋より望む

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