ペンタックスレンズ研究会

ペンタックスレンズ他光学特性データを示します。

(114)Canon Camera CANON 50mm F2.8 Iの特許データについて

Canon Camera CANON 50mm F2.8 Iの特許データについて

 

本レンズはキヤノンがライカLマウントのカメラ用標準レンズとして設計した3群4枚構成のいわゆるテッサー型のレンズである。設計は当時の同社のレンズを多く手掛けた向井二郎氏である。特許は特許出願公告昭34-5385(出願1955年11月12日)と推定される。発売が1955年1月で当時の価格が16000円であった。ということは発売されてから特許を出している。

CANON 50mm F2.8 Iのレンズ構成図

このテッサー型ではあるが、従来の設計とは異なる点はガラスである。新種ガラスをつかったことで従来はF3.5程度であったものをF2.8のものが設計でき、色収差、球面収差、歪曲収差などの各収差を従来品品より改良できたというものである。
第1レンズはメニスカス凸レンズでこのガラスが新種ガラスである。第2レンズの両凹レンズからなり、テッサー型ではこのレンズが各種収差補正に影響が一番大きいものである。絞りを介して、第3群は第3レンズの物点側が平面の平凹レンズと第4レンズの新種ガラスの両凸レンズが貼り合わせて構成されて、3群4枚構成となっている。ライカマウントであることから焦点距離は51.6mmにしている。

CANON 50mm F2.8 Iの球面収差・像面湾曲収差・像面歪曲収差図(縦)

CANON 50mm F2.8 Iの収差図(横)

CANON 50mm F2.8 Iの非点収差図

 

CANON 50mm F2.8 IのLateral Color(倍率色収差)

 

CANON 50mm F2.8 Iの2nd.Spectra(波長によるピント位置の移動)

CANON 50mm F2.8 Iのスポットダイヤグラム

CANON 50mm F2.8 Iの波長毎のスポットダイヤグラム

CANON 50mm F2.8 Iの波長毎のスポット径の像高変化

CANON 50mm F2.8 Iの幾何光学的MTF(7.5/15/30LPM)

CANON 50mm F2.8 Iの幾何光学的MTF(10/20/40LPM)