Ultra-Achromatic TAKUMAR 1:5.6/300の特許について
このレンズは1968年から1975年の間に販売されていた特殊なレンズである。このレンズの特許は旭光学工業の風巻友一氏と松本 徹氏による特公昭43-3417=特許0522658(1964年出願)の実施例3と推定されるものである。この特許の実施例1はF4のレンズ、実施例2はF2.8のレンズであり、実施例3はF4.5でフローライトガラス(蛍石:CaF2弗化カルシウム)を第1レンズと第3レンズに使用した実施例であるが、現物はF5.6になっている。
本レンズの構成は、第1レンズは両凸フローライトレンズ、第2レンズは両凹レンズ、第3レンズがメニスカス凸フローライトレンズであり、ここまでがマスタレンズである。第4レンズが両凸レンズで絞りを介して第5レンズがメニスカス凹レンズからなる5群5枚構成の望遠レンズである。望遠比は0.89である。今回、第4レンズは数値が当該のガラスがないので、LLF1でアサインした結果を示します。