ペンタックスレンズ研究会

ペンタックスレンズ他光学特性データを示します。

(43)Super-TAKUMAR 1:2/35 & Super-Multi-Coated TAKUMAR 1:2/35の特許データについて

Super-TAKUMAR 1:2/35 & Super-Multi-Coated TAKUMAR 1:2/35の特許データについて
このレンズの特許はUS3506336(出願1966年登録1970年)旭光学工業(当時)高橋泰夫氏である。高橋氏は多くの広角レンズなどを設計されている。本レンズは7群8枚構成のレトロフォーカスレンズであり、マスターレンズ部分は第2群以降のレンズ群となり、負のパワーのレンズは第1群第1レンズだけである。US特許の先行文献としてはEnna Werk社US3036499(1958年出願)が先行技術として記載されている。こちらのレンズは負のパワーのフロントレンズ群は2枚で受け持ち、マスターレンズは6群7枚構成で、全部で8群9枚構成のレンズである。機会があればデータを紹介したいと思う。さて、話をこのタクマレンズに戻そう。このレンズは、1967年に発売されたSuper-Takumar時代から登場したもので、その後1971年にSuper-Multi-Coatedが施されて1975年まで販売された。

Super-TAKUMAR 1:2/35 & Supur-Multi-Coated TAKUMAR 1:2/35のレンズ構成図

Super-TAKUMAR 1:2/35 & Supur-Multi-Coated TAKUMAR 1:2/35のレンズ構成図

このレンズは寒色系の色で示した第1レンズとそれ以降のレンズがマスターレンズである。緑色系以外の暖色系で示したレンズは新種ガラスである。

Super-TAKUMAR 1:2/35の使用ガラスマップ

Super-TAKUMAR 1:2/35の使用ガラスマップ

新種ガラスがいわゆる酸化トリウム使用の可能性のあるレンズである。環境対応ガラスへと途中で変更が実施され、Super-TAKUMARバージョンはすべて酸化トリウムガラス使用レンズでカラーセンターが形成されて茶色になっている。Super-Multi-Coatedになってからは、780xxxx番台から酸化トリウムガラスレスのものに設計が変更されているようである。

Super-Multi-Coated TAKUMAR 1:2/35の酸化トリウム含有ガラスによる着色

Super-Multi-Coated TAKUMAR 1:2/35の酸化トリウム含有ガラスによる着色

データは環境対応ガラスに置き換えているので、微妙に違うかも知れない。ということで後期のモデル相当になるかと思います。

Super-Multi-Coated TAKUMAR 1:2/35の収差図

Super-Multi-Coated TAKUMAR 1:2/35の球面収差・像面湾曲収差・歪曲収差図

Super-Multi-Coated TAKUMAR 1:2/35の収差図(横)

Super-Multi-Coated TAKUMAR 1:2/35の非点収差図

Super-Multi-Coated TAKUMAR 1:2/35のLateral Color倍率色収差

Super-Multi-Coated TAKUMAR 1:2/35の2nd. Spectra

 

Super-Multi-Coated TAKUMAR 1:2/35のスポットダイヤグラム

Super-Multi-Coated TAKUMAR 1:2/35のスポットダイヤグラム

Super-Multi-Coated TAKUMAR 1:2/35のスポットダイヤグラム(波長毎)

Super-Multi-Coated TAKUMAR 1:2/35のスポットダイヤグラム(波長毎)

Super-Multi-Coated TAKUMAR 1:2/35の幾何光学的MTF(7.5/15/30LPM)

Super-Multi-Coated TAKUMAR 1:2/35のMTF

Super-Multi-Coated TAKUMAR 1:2/35の幾何光学的MTF(10/20/40LPM)

#supertakumar
#supertakumar35mmf2
#super-multi-coated-takumar35mmf2
#smctakumar35mmf2